アトピー性皮膚炎は成長と共に改善していくもの、と言われることもありますが、大人になっても悩んでいる方は多いと思います。私の夫もその1人でした。しかし、40代になった今、皮膚科へは通院しておらず日常的にかゆみが出ることはありません。
その理由は、自分でできることを少しずつ実践してきたことで、肌の状態が良くなっているためです。そこで、アトピー性皮膚炎に苦しんでいる方がひとりでも少なくなり、症状が少しでも軽くなったらいいな、という思いから夫が自分で実践してきたことををお伝えします。
幼少期からのアトピーが改善の兆しを見せたきっかけ
アトピー性皮膚炎と40年付き合ってきた夫の症状が改善したきっかけは、「自分はアトピーなんだ」と認めたこと。それによって初めて症状と向き合うことができたそうです。
それまでは「自分は肌が弱いだけで、アトピーではない」と自分に言い聞かせていたと言います。その理由はアトピーは良くないものという思い込みで自分がアトピーとは受け入れられなかったから。
夫の実家は国道沿いのマンション。四六時中、大型トラックが行き交う環境でした。幼少期は皮膚科に連れて行かれていた時期もありますが、処方される塗り薬〔おそらくステロイド〕の臭いや包帯を巻かれることがどうしても嫌で、通院には消極的でした。思春期になっても症状は改善せず、ニキビとのダブルパンチで当時はコンプレックスの塊だったそう。「大人になればアトピーはなくなる」と異口同音に色々な人から言ってもらいはしたものの結局改善せず、気が付けば40歳を迎えようとしていました。
何とかしたいと本気で思い、症状と向き合うことにしたのです。
とはいえ、すぐに改善したわけではもちろんありません。ここからいろいろなことを試す日々を過ごしていくことになります。
皮膚科への通院を再開
皮膚科への通院は、アトピー性皮膚炎の症状が酷くなったら薬をもらいに行くといった感じで断続的でしたが、35歳あたりの頃、皮膚科への通院を再開しました。しかし、病院嫌いなこともありすぐに皮膚科へ通い始めたわけではありません。
まずは、ネットの情報を漁り、「石鹸は使わない」「足のツボ押しマッサージ」など成功体験者の真似をしました。しかし、アトピー性皮膚炎の原因は人によって全く異なります。これをすれば症状が改善すると一概には言えず成功体験者が行った方法が自分に合うとは限らないのです。結局、これらの方法では改善は見られずフィットする改善策は見つけられませんでした。
自分ではどうにもできず、皮膚科で処方されるステロイド軟膏で症状を抑える対症療法を選択することにしました。
しかし、どこかで方向転換したい、根本治療をしたいという思いがありました(いくつかの恋はしてきましたが、当時はまだ独身でしたから笑)。
皮膚科での対処療法は、定期的に通院する必要があることに加え、段階的に強い薬が必要になるのではないかと不安があったのです。
ステロイドには以下のようなランクがあります。
- ストロンゲスト
- ベリーストロング
- ストロング
- ミディアム
- ウィーク
この時既にベリーストロングが処方されていました。これが効かなければ、一番強いストロンゲストしかないことが不安でした。
そこで、通院してステロイド軟膏を塗るだけではなく自分でできることを試していくことにしたのです。
通院しながら自分で行ったアトピー対策
定期的に通院し処方された薬のお世話になりながら、時間的にも金銭的にも制約がある中でやってこられたことをお伝えします。
通院する前にネットでアトピー改善策を検索して色々試しましたが効果が見えられなかったため、基本的なことから実践し始めました。それによって肌の乾燥は少しずつですが抑えられていきました。
同時並行でいくつかのことを試したため、どれが効果的だったのか、また全てを行うことで効果があったのかは正直分かりませんが、アトピーで悩む方の対策のヒントになれば幸いです。
空気清浄機の設置と部屋の掃除
まず最初にやったことは空気清浄機の設置と部屋の掃除です。ダニやハウスダスト、PM2.5が原因になっているのは皆さんもご存知の通りです。目に見えないこれらの対策のために、SHARPの空気清浄機を設置し常時稼働させました。
また、掃除も徹底するようにしました。
肌が乾燥しているせいでかゆみは日常的です。自分が動くとすぐ落屑が。また、起きている時は我慢できても睡眠中に掻きむしってしまい、毎朝、布団に落屑がありました。眠っている時は無意識なので掻いてしまうことを止められません。
掃除機をかけても布団を叩いても切りがありませんでしたが、地道に掃除機がけと布団叩きを続けるしかありません。また、床がフローリングでしたので定期的に水拭きもしました。人を呼んでも恥ずかしくないような部屋にするのを目標に頑張りました。
お風呂上がりにはキュレルを塗布
日常的な乾燥をどうにどうにかしようと、お風呂上がりには「キュレル(乳液)」を塗るようにしました。ネットの口コミを見て色々なクリームを試しましたが、香料の入っていないキュレルが1番合いました。人それぞれ好みの保湿剤は違いますので、実際に試して、自分に合うものを探してみてください。
また、保湿剤を塗り過ぎにも注意が必要です。時間がたっても肌がベトベトするようだと、かゆみを誘発するように感じます。
保湿剤は、少量を優しく肌に置くようにつけるのがいいと思います。あえて「塗ってください」とは言いません。足りないようであればごく少量を手に取って調整していくのがおすすめです。少しずつ試しながらご自身の適量を探ってください。これは処方される軟膏にもいえることだと思います。
肌に負担をかけない
日常的に肌に負担をかけないように気をつけました。
例えば保湿剤の塗り方です。絶対にこすってはいけません!!こするように塗り込むと次の瞬間かゆみが襲ってきてどうにもならなくなってしまいます。
入浴中に身体を洗うときはナイロンタオルを使う方も多いと思いますが、石鹸を泡立てて素手で優しく洗うようにしました。また、入浴後に体を拭く際も水気をタオルに吸わせるようにしました。ただし、水気を残すと余計に乾燥してしまうので、水分はしっかり拭き取るように注意しました。
お風呂上がりには適度な運動
風呂上がりには、適度な運動をするようにしました。身体が温まっている状態でストレッチと少しの筋トレ。少し汗ばむくらいを意識して30分ほどは身体を動かしました。
汗には、アレルギーの原因となる物質の影響を軽減したり保湿効果があるといいます。ただし、動かしすぎると汗で身体がかゆくなることがあるので、やりすぎないように注意しました。
脱!小麦・乳製品・砂糖
次に行ったのは、脱小麦、脱乳製品、脱砂糖です。1ヶ月続けることを目標に始めました。
パスタやピザ、カップラーメン、チョコレートなどを食べると、かゆみが増すような感覚があったこと、ネット情報でチョコレートはアトピーに良くないという知識があったため、食生活の改善を見直そうとしたわけです。
パンや麺類が食べられなくなるわけですから食事には少し困るかなと思いきや、肉や魚、野菜や果物、そして米はたっぷり食べられるのでほとんど問題ありませんでした。
スナック菓子やチョコレート菓子等の間食を取らなくなったので少し痩せました。適度な運動もしていたため体型も変わり、自信が出ててくるという思わぬ副産物がありました。
銀歯を取り除く
そして、10本ほどあった銀歯を取り除き、セラミック等のメタルフリーの歯に変更しました。 メタルフリーの歯に理解がある歯科医を探すことから始めなければいけませんが、このような歯科医院は増加傾向にありますので、ネットで検索して相談してみるといいでしょう。
金属は保険適用であることもありほとんどの歯医者が行っている治療です。しかし、身体にとっては良いものではなく、年月をかけて身体に金属イオンが蓄積し、悪影響を及ぼすことが指摘されはじめています。アトピーの症状に直接的な影響がどのくらいあるかは自分ではわかりませんでしたが、身体によくないものは排除して行きたかったので、銀歯を取り除くことを決めました。
金属部分を削りとることから始まり最後の1本を終えるまでに、週に一回の治療ペースで約半年を要しました。また、部分的なものは保険治療が可能ですが、10本のうち2本は、保険適用外で1本15万円のオールセラミックへの付け替えが必要でした。
時間的にも金銭的にもこれが一番大変でしたが、口を大きく開けても銀歯が見えないのは気持ちがよく、アトピー改善の効果を考えなくても費用対効果を感じることができました。
皮膚科への通院が不要になったのは◯年後
部屋の掃除、注意を払いながらの保湿剤の塗布、適度な運動、そこに食生活の見直しを加えて3ヶ月ほどが経つころ、肌に変化がみられかゆみがおさまりはじめました。皮膚科へ行く頻度も使用する薬の量も減っていきました。そして、歯の治療を終えて半年もする頃には、皮膚科で処方する薬は使わなく(通院は不要に)なりました。自分でできることを始めてから1年ほど経過したころです。

